ZOO 1

2008/03/20

+著書名 ZOO 1
+ジャンル ホラー短編集
+著者名 乙一
+出版・発売 集英社
+発行年月 2006/05
+定価(税別) 480円

ストーリー
キャラクター
総合評価

基本情報・あらすじ

最も注目される若手ナンバーワン、乙一のホラー短編集。
毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰?
「犯人探し」に奔走する男を描く表題作ほか、書き下ろしを含む全10編を収録。
2005年には「カザリとヨーコ」「SEVEN ROOMS」「SO-far そ・ふぁー」「陽だまりの詩」「ZOO」の五編が映画化された。

収録
「カザリとヨーコ」
「SEVEN ROOMS」
「SO-far そ・ふぁー」
「陽だまりの詩」
「ZOO」

コメント

私が乙一さんを知ったのはこの作品がきっかけです。
しかし原作からファンになったかというとそうではなく、映画「ZOO」でファンになりました。
斬新なホラーの映画に引き込まれ、原作も読んでみたい! と思い、映画は公開当時の2005年に観たのですが、原作を読み終えたのは2008年(汗)
短編集なので、それぞれの感想をちょこっと紹介します。
どのお話も独特のストーリーで、ネタバレになってしまいそうなので内容は伏せ気味です!

カザリとヨーコ
立場の全く違う双子の姉妹のお話です。
乙一さんの作品には残酷さや凄惨さを基調とした「黒乙一」と切なさや繊細さを基調とした「白乙一」があるそうです。(Wikipediaより)
この作品は「黒乙一」でしょう! 読むものを引かせるほど辛い立場に置かれた少女の気持ちを描いています。
独特の言い回しと展開に引き込まれること間違い無しです!

SEVEN ROOMS
「黒乙一」に代表されるほどの作品だそうです。それほど残酷な展開……。
密室に閉じ込められた姉弟のホラー作品です。
世の中にはもっとグロい表現の小説がありますが、ラストを読み終えたときの感情は、通常のホラー小説とは違います!

SO-far そ・ふぁー
人気子役の神木隆之介くんが主役を演じた夫婦と子の間の不思議なお話です。
「パパにはママが見えなくなり、ママにはパパが見えなくなった。ぼくには二人の世界が見えるんだ」というような内容で、奇抜なストーリーや「ぼく」の感情の描写は必見です!

陽だまりの詩
ロボットをテーマにした作品で、とても「白乙一」に分類される切ないお話です。
ロボットの小説を書きたいと思っている私にとって、とても参考になる表現ばかりです。
世界観を見事に映像化している映画版もおすすめです!

ZOO
恋人を亡くした男の元に、毎日送られる無くなった彼女の腐乱死体の写真……。
この本「ZOO 1」の中では好きではない部類ですが、心情表現が読み応えがあります。

関連リンク

映画「ZOO」公式サイト(別窓)
原作を読んだ人も読んでいない人もおすすめの映画です。

Web Otsuichi(別窓)
集英社による乙一さんのサイトです。