+著書名 | すべてがFになる | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 1998/12 | |
+定価(税別) | 770円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・
彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。
偶然、島を訪れていたN大助教授・
新しい形の本格ミステリィ登場。
大学助教授の犀川、その教え子の西之園、この二人が主役です。
Saikawa and Nshinosono 頭文字をとってS&Mシリーズです。
この一作品目だけでも二人のやりとりが見所がけっこうありますし、シリーズが進むにつれてどんどんハマっていきますね。
森先生が「理系ミステリィ」と称されるようになった作品、つまりその内容に注目された作品なわけです。
トリックが言われる通り、かなり理系ですね!
プログラミングの知識がちょっとあると、より一層楽しめると思います。
ストーリーがかなり斬新で、余韻が相当残りますよ!
Vシリーズもオススメですが、こちらのS&Mシリーズもかなり楽しめます。
ゲーム化もされているようです。こちらのデモムービーがかっこいいです!
すべてがFになる PS版
+著書名 | 冷たい密室と博士たち | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 1999/3 | |
+定価(税別) | 680円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。
だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。
被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。
究極の森ミステリィ第2弾。
+著書名 | 笑わない数学者 | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 1999/7 | |
+定価(税別) | 730円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。
そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。
一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され…。
犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。
作品最後にちょっとした展開があるのですが、そのシーンが大好きで何度も読み直します。
「宇宙のはじまり」「神のトリック」などがテーマになっていることを頭に入れて読むと、ぐっと面白くなると思います。
豊富なキャラクターの展開力にキャラクター★評価高めです。
ストーリーはトリックが簡単なのでちょっと低めの★2つです。
+著書名 | 詩的私的ジャック | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 1999/11 | |
+定価(税別) | 730円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
大学施設で女子大生が連続して殺された。
現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。
捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。
N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する。
殺人犯が殺人をする理由、夢と希望とは何か、そういった哲学的な内容も盛り込まれた美しい作品です。
+著書名 | 封印再度 | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2000/3 | |
+定価(税別) | 820円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
50年前、日本画家・香山風采(ふうさい)は息子・林水(りんすい)に家宝「天地の瓢(こひょう)」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。
不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。
そして今度は、林水が死体となって発見された。
2つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。
今回注目すべき点は、物語序盤の犀川と西之園萌絵のクリスマスの展開!
二人のラブストーリーチックに話が展開していく様子、萌絵の犀川への反応、犀川の萌絵の反応。
ここが見所ですね。
二人とも完全な理系人間であり、そこを生かした森先生ならではの話の進行はかなり読み応えがありました。
もう一つはなんといってもS&Mシリーズ中、異様なまでの冷徹キャラクター国枝桃子。
ロボットか? と今までは思われてもおかしくない人格が、いよいよ動いてきます!
強烈なキャラクターは時に、物語の引き立て役であり、印象に残る情景を生み出してくれます。
なんとも魅力的です!
トリックは、すっきりと犀川が解き明かすところはさすが! かっこいいです!
単なる密室事件を描かないところが森先生らしい、そんな作品です。
+著書名 | 幻惑の死と使途 | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2000/11 | |
+定価(税別) | 820円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」
いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。
しかも遺体は、霊柩車から消失。
これは匠幻最後の脱出か?
幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。
この作品、実は次回作のS&Mシリーズ第7作品目「夏のレプリカ」と同じ時系列にあるのです。
それが作品中にも森先生の言葉で少し書かれています。
それを表すように、この作品は全て奇数章で書かれているようです。
1章、3章、5章……といった感じです。
さらに、それぞれの章の名前もちょっと捻ってあります。
「幻惑の死と使途」は章タイトル全てに「奇」が付き、「夏のレプリカ」には章タイトル全てに「偶」が付きます。
例えば……
「幻惑の死と使途」1章 奇趣の予感
「夏のレプリカ」 2章 偶発の不意
のように章タイトルだけでも楽しめます。さすが森先生ですね! 今回は先が読めない展開に、意外すぎる犯人……。
壮大な殺人計画と予想できない殺人者心理。
個人的に大ヒットな作品です。
イリュージョンに興味がある方は必読です!
+著書名 | 夏のレプリカ | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2000/11 | |
+定価(税別) | 733円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。
眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件を描く。
誘拐事件は森先生の作品でも珍しいので、読み応えがあります。
盲目の詩人が登場し、作中も詩的な構成の文章がちりばめられています。
ラストの展開は素晴らしいの一言です。
ひと夏の記憶がテーマのミステリィ。季節の描写も美しいです。
前作とつながっているので、間を置かず一気に読むことをおすすめします。
+著書名 | 今はもうない | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2001/03 | |
+定価(税別) | 762円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された。
二つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。
遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が…。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。
S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。
+著書名 | 数奇にして模型 | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2001/07 | |
+定価(税別) | 933円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。
死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。
同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。
複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。
二人目は、「反町愛」という主人公の西之園萌絵の同級生で、ハツラツなお元気娘。
明るいながらも自己中心的なところもあるが、どこか憎めないキャラクターです。
シリーズの後半ながらもこのような登場人物に加えてヒートアップする密室トリック。
森先生といえば密室なのですが、読みながら謎を解こうとしてもなかなか解けないところが素敵です。
今回のトリックは理系チックなものではありませんが、犯人とのちょっとしたアクションシーンが見所です。
殺人犯の心理的描写がとても印象的で、心に残ります。
+著書名 | 有限と微小のパン | |
+ジャンル | ミステリィ | |
+著者名 | 森博嗣 | |
+出版 | 講談社 | |
+発行年月 | 2001/11 | |
+定価(税別) | 1143円 |
ストーリー | |
キャラクター | |
総合評価 |
日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。
パークでは過去に「シードラゴン事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。
萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。
核心に存在する、偉大な知性の正体は…。
S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。
第一作品である「すべてがFになる」から始まり「有限と微小のパン」まで、作品中の時間にして四〜五年間のキャラクターの成長が見事に表現されています。
間の八作品はすべて、この完結編へ続く伏線になっているように思えます。
タイトルからもわかるように、
「すべてがFになる The Perfect Insider」
「有限と微小のパン The Perfect Outsider」
この二作品は対になっており、その間に時間とともに八作品が盛り込まれているシリーズです。
連続殺人事件、密室殺人、暗号、天才プログラマ真賀田四季と犀川&萌絵の勝負。
様々ななトリックが仕込まれているので、長編を読んでいるという気がしませんでした。
詩的な表現が盛り込まれており、理系の著者ならではの比喩も読み応えがあります。
ラストの締めくくりは何度も読み返したくなるほど美しいです!
「ミステリィ」を読もうと思っている方で、理系のお話が好きな方は絶対に好きになる。それがこのシリーズでしょう。
「理系ミステリィ」作家として有名な森先生の代表作である「すべてがFになる」を読んで、気に入った方は是非この完結編までの十作品を揃えてみてください!
第一作品「すべてがFになる」、第二作品「冷たい密室と博士たち」はコミック化されています。
原作が素晴らしいだけに、コミック化の続編にも期待したいです!